瀬戸内海を左手に見ながら思うこと。それは静かな港があり、白いヨットが係留され、小さな漁船が慌ただしく出港準備をしている。そこには平和過ぎる光景が、容赦なく展開されている。これが普通、日常なんだよね。三陸の震災の爪跡、復興に向けた必死の努力を目の当たりにしてきたお兄ちゃん。強く思うことがある。
生まれ故郷の石巻の幼なじみ、I(あい)ちゃんは、同じ部落で分校、小学校、中学校とずーっと一緒だった。その彼女があの震災で家を失い、経営していた縫製場も流され、そして同居していた可愛い孫も二人奪われた。あの石巻の大川小学校でね。その2ヶ月後、ご主人が入院手術。そして、その一年後、ご主人の再発入院、手術。今度は彼女本人が手術・…・…。去年、今回とお見舞いに石巻を訪ねたが、そんな訳で再会は叶わなかった。彼女は言う。今より酷いことは起こらないと信じて、前向きに生きて行こうと思います・……。彼女はもう泣いていない。息子さん夫婦は二人の子供の悲しみを乗り越え、縫製場を立ち上げたそうだ。家族が力を合わせ、力強く再出発をしたとの電話を頂き、頑張れよIちゃん
と叫んでしまう自分。まだ不自由な仮設住宅暮らしだが、はっきりと自ら進む道を家族で見い出し、歩を進み始めた幼馴染み。
今日は秋風。全身に秋の初めの柔らかい香りを肌に感じながら、気持ちの良いツーリングだった。明日は、しまなみ海道で四国の今治に侵入しようと企むAKG.
走行距離67㌔、倉敷市、浅口市、笠岡市、福山市、尾道市ルートは殆ど国道2号線。一桁国道は交通量多く、超こわ~
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